07.塗装工程の種類と工程の詳細
7-4.セミオープン塗装(セミオープンポアー仕上げ)
セミオープン塗装(セミオープンポアー仕上げ)とは、導管以外は平滑に仕上げ、導管部を2割から8割程度塗料で埋める塗装です。塗装の膜厚を確保しながら、木材の特有な肌に仕上げることができる。この仕上げは、塗膜の形成状態がオープン塗装と鏡面仕上げの中間的な塗装です。
【セミオープン塗装塗膜断面図】
【失敗例:セミオープン塗装塗膜断面図】
【セミオープン塗装工程例と各工程の注意事項】
工程 | ポイント |
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木地調整 | 素地のしみ、傷、接着剤のはみ出し、油、毛羽等の除去。 |
着色 | 目止着色時に鏡面塗装とほぼ同等に導管を詰めることがポイント。 |
下塗り | 下塗りは高粘度の塗料を無理に塗装せず、流動性を確保し導管のシールを第一義とする。シールが不完全な場合は、回数を重ねる。 |
中塗り | 塗料の粘度に注意し、導管に流れ込むように塗装する。 肉持ちが足らなければ、回数を重ねる。 |
研磨 | 塗面が平滑になる様、均一に当てる。 |
カラーイング | 補色については、上塗りに使う同じ塗料で、希釈を多くした低粘度の塗料に着色剤を添加することが望ましい。 |
上塗り | 上塗りについては、最終仕上げで重要なポイントを占めており、ゴミ、ホコリ、レベリング、ツヤムラのない仕上げで、輸送中の荷ズレ性にも、気を配る必要がある。 |